CASE STUDY

CASE STUDY 007

逸見 敦子さん(version主宰)

へんみ・あつこ1983年同社設立。インテリアコーディネーター、リフォームプランナー®、大阪樟蔭女子大学特別講師、創造社デザイン専門学校非常勤講師。店舗設計、住宅展示場のインテリア計画、商品企画等、阪神淡路大震災以降、主に住宅のリノベーションを手がける。「住まいのインテリアコーディネーションコンテスト」経済産業大臣賞、「住まいのリフォームコンクール」優秀賞、他多数受賞。「暮らしを楽しく」をコンセプトにワンディレッスン教室も主催している。

インテリアデザインオフィス VERSION(バージョン)
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『犬7匹と暮らす夢あふれる住まい』(F邸)

『犬7匹と暮らす夢あふれる住まい』(F邸)

『新しいライフステージの実現に向けて』

 家族構成や仕事など、時間とともにライフステージが変わると、住まいに求めるものも大きく変化していきます。今回、逸見さんが手がけたF邸も、いつの間にか犬が7匹に増えて生活の中心になり、住まいの劣化も激しくなったことからリフォームを考えられたケースです。

 施主様お一人と犬たちが暮らす木造3階建て住宅に、逸見さんが初めて訪れたときも、犬たちの大歓迎と築16年とは思えない傷みように大変、驚かれたそうです。当初は建て替えを検討されていましたが、「基礎はしっかりしている」ということから構造には手を付けず、1、2階部分を大がかりにリフォームすることに。そこで出された要望は、

 「犬を中心としたライフスタイルに変わったので、それに合った間取りに変更したい」
「犬と快適に共生できる、安全・耐久・意匠性と動線にこだわった住まいにしたい」
「ローラ アシュレイの壁紙やカーテンなどで、輸入住宅のようなインテリアにしたい」

という3点でした。

 逸見さんは以前の間取りをいったん白紙に戻し、日頃の過ごし方や今後の暮らし方など、ヒヤリングと確認を重ねながらプランニングを進めました。  「施主様のご要望は非常にはっきりしていたので、その意向をなるべく満足させられるよう、機能性を重視した動線計画を盛り込んでいきました。華やかな世界観を崩さずに、住まい全体をいかにコーディネートしていくかに重点をおきました」

『人と犬、生活と仕事を明確にゾーニング』

 施主様は自宅で小・中・高校生が通う学習塾を開く一方で、犬用のオリジナル衣装を制作・販売するネットショップ「Pule.Jam(プルジャム)」も運営されています。 「これまでは1階も2階もワンちゃんが自由に行き来できていたので、犬アレルギーの子供が塾に来られなかったり、毛がついて困ると言われたり、お客様に来ていただきにくい家だったんです」と施主様。

 そこで最初に取り組んだのは、人と犬、生活と仕事、それぞれのゾーニングを明確に分離する動線計画です。1階奥にワンちゃんルームと縫製室、中央に教室、玄関横に商品展示を兼ねたサロンを設け、生活ゾーンと来客・仕事ゾーンをハッキリ分離させました。
また動線面だけでなく、逸見さん自身が犬を飼っている経験を活かして、玄関を通らずに犬の散歩ができるようワンちゃんルームに出入り口を設けたり、ルーフ付テラスにワンちゃん用の洗濯スペース、シャンプースペースを設けるなど、機能的配慮も随所に盛り込んでいきました。

2F/緑:プライベートゾーン

2F/緑:プライベートゾーン

1F/赤:犬との共生ゾーン 青:来客・仕事ゾーン

1F/赤:犬との共生ゾーン
青:来客・仕事ゾーン 

『施主の想いを優先したインテリア空間』

 動線の問題と同様に逸見さんが注力したのが、施主様から出された第三の課題、ローラアシュレイの色柄を取り入れたインテリアコーディネートです。「施主様の憧れているインテリアイメージと同じ世界観を持って、同じ目線で見ることが何より大切」と語る逸見さん。ローラアシュレイのファンになりきってショールームに何度も足を運び、イメージスケッチで施主様の思いを確認しながら具体化していきました。

施主様のイメージとズレがないか、確認するためのイメージラフスケッチ。施主様のイメージとズレがないか、確認するためのイメージラフスケッチ。

 特に2階はプライベート空間ということもあり、施主様の思い入れもひとしおです。カーテンや壁紙だけでなく、特注のソファーから生活雑貨に至るまで、欲張りなほど趣向を凝らして、まるでヨーロッパのホテルのように華やかです。
「今回はとことんこだわりたいというノリに応えて、あえて大柄の壁紙を採用したり、私も楽しみながらコーディネートできました」と、貴重な経験に顔をほころばせる逸見さん。施主様も「何だか私の作る服のイメージとすごく合ってるんです」と目を輝かせて満足顔です。

1F/赤:犬との共生ゾーン 青:来客・仕事ゾーン

優雅な気分でくつろげるリビングと、
出窓を利用してカフェ風にアレンジした
ダイニング。

『邸内のサロンへと誘う外観アプローチ』

 インテリアコーディネートは、ともすると内側だけに目が行きがちですが、住まいの印象を決める外観のプランニングも外せないポイントです。F邸では花壇周りも含めてサロンの一部となるよう、施主様の好みをしっかり反映させた住まいの“顔”になっています。ピンク色に塗られた外壁とカラフルでオープンなアプローチは、「養生シートを外したとき、人だかりができた」というほど注目を集めていたそう。景観との調和に配慮しつつも近隣にはない個性的なデザインは「邸内のこだわりをのぞいてみたい」と思わせる好奇心がくすぐられます。

玄関アプローチ

施主様が「一生のうち一番悩んだ」という外壁の色。
自家用車の色と合わせた赤い郵便受けなど、
随所に施主のこだわりがうかがえる。

1F:玄関横に設けたサロン

玄関横に設けたサロンの壁紙・カーテンには
ローラアシュレイを使用。

窓際に陳列スペース、壁面には
新作や実際に着用したモデル犬の写真などを飾る
ピクチャーレールを設置している。

サロンの写真

『天井面を活用して日常的なニオイを軽減』

 施主様のイメージを的確に捉え、住まいというカタチに仕上げていった逸見さん。しかし、インテリアイメージとは別にずっと頭を悩ませていたのが、打合せの度に感じる強いペット臭でした。
一般に、家のニオイは住み手にはわかりにくいようですが、ビニールクロスなどはこもりやすい場合も多く、来訪者には不快と感じられやすいニオイです。ショップの顔も併せ持つF邸では、これから気をつけたいチェックポイントでもあります。

 今回、施主様からはニオイに対する要望はなかったそうですが、逸見さんは以前、関西ペイントのセミナーで実演体験した、消臭・抗菌効果のある漆喰塗料『アレスシックイ』をワンちゃんルームに使ってはどうかと提案されました。最初はあまり実感がなかった施主様も、パンフレットを眺めるうちにニオイの軽減に魅力を感じられて採用されることに。
「7匹もいるので少しでも軽減されたらいいなと思って。私も楽ですし、商品の服にニオイが移っても困りますしね」と施主様。

 漆喰塗料『アレスシックイ』の消臭効果に加え、ゾーニングの分離によってワンちゃんルームのニオイはかなり減り、その他の部屋ではほとんどニオイを気にすることがなくなったとか。逸見さんも「リフォーム前は一般家庭と比べてはるかにニオイが気になりましたが、ずいぶん軽減できたと思います」と、その効果に改めて納得されていました。

玄関アプローチ

天井:漆喰塗料『アレスシックイ』(消臭・その他機能)
床:クッションフロア(抗菌・消臭機能)
壁:クロス仕上げ、腰壁(木目調表面強化クロス)

犬たち

 さらに施主様は、漆喰塗料『アレスシックイ』は壁紙の上に直に塗装が可能という利点を聞かれ、「ワンちゃんルームの壁全面に塗っていたら、もっと効果があってよかったかなと思います。3階もリフォームしたいので、そのとき一緒に塗りたいですね」と、早くも次なる夢を話されていました。

(取材協力:三井ホーム 姫路店)
http://www.himeji-home.co.jp/

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