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ペイント・ルネサンス(Paint Renaissance) 

漆喰塗料のチカラ-1

最も身近で香りを楽しませてくれる花。ピュアな香りを楽しむために余分な臭いは要らない。室内でも、ほのかでデリケートな香りを保つために“取って置きの方法”がある。

 前回までの「漆喰空間の魅力」シリーズで、壁や天井の表情を豊かに演出してくれる漆喰の魅力と、そのデザイン性を育ててきた欧州の壁事情を垣間見ていただきました。これを機会に、インテリアコーディネーターの皆さんには伝統的な左官による漆喰に代わって登場した漆喰塗料を、身近な仕上げ材料として注目していただきたいと思います。特に、厚塗り型は刷毛やローラーによる塗装はもちろんですが、ヘラやコテなどの使い方で、陰影効果も相まって表面の多様なマチエールを楽しんでいただけるでしょう。また、砂やスサ等を混練したり顔料を添加することによって更に表情に変化がうまれますから、ぜひオリジナリティあふれるデザインにもチャレンジしてください。

ペイント実習風景
2013 年2 月19 日に、関西ペイントで行われたペイント実習風景
漆喰は空気環境を改善する

【アレスシックイの機能】 さて、今回のペイントルネサンスからは、漆喰の持つ機能性に目を向けてみたいと思います。第6回からは「漆喰塗料のチカラ」シリーズと題して、主に室内の空気環境の改善効果による健康的で快適な空間づくりに着目していきます。今回は、その第1 回目、「消臭機能」についてご紹介します。においの話に入る前に、触れておきたいことがあります。インテリア計画では、美観を中心に視覚的な効果が主に語られますが、使い勝手や体とのフィット感といった人間工学的な効果も大切な計画事項です。さらに忘れてはならないのが、聴覚や嗅覚への配慮です。インテリア空間全体の印象は、五感への総合的な刺激によって形成されています。同じ空間でも季節、太陽の位置、その場に居る人の服装や行為、その場の雰囲気を盛り上げる演出などが多様な空間性を創りだします。

「匂い」と「臭い」

 においは「匂い」や「臭い」などと書かれ、良いにおいと悪いにおいを区別します。以前、道端の側溝のドブくさい臭いが何とも不思議で嫌いではないというアメリカ人に驚かされたことが有りました。においは人によって好みが違い、良し悪しの価値観は民族間でも違いがあるようですが、一般には誰しも室内は無香または芳香が漂う空間にしておきたいと願うでしょう。

「匂い」と「臭い」

 生活環境がもたらす不快な臭いへの不満や悩みは、住まいの造りや生活様式の変化によってますます多様化しています。それに呼応して、消臭剤や脱臭剤もたくさん出回っています。一方で、それらに頼ってしまうことで消費者には健康への影響不安も生まれています。そこで、インテリアコーディ ネーターの皆さんに消臭の手段として別の視点を持っていただくために、空間性に大きく影響する「光・音・空気」に目を向けてみましょう。光や音、空気は生理や心理に総合的に作用して空間に対する印象に影響を与えることはすでにご存じの通りです。刺激の中でも音や、におい、温湿度など、空気を媒体として知覚される現象は目を閉じていても知覚します。逆に不快な刺激に対しては視覚よりもっとデリケートに反応して拒否感も強く表れます。したがって、『快適な室内環境を形成する』ということは、これらの『マイナス要因の除去を先行させる』ということなのです。

【生活臭の発生源】【臭いに影響する空気の要素】
生活臭に配慮する

 たとえば不要な音響ノイズですが、室内の椅子や建具、床のきしみ音、設備機器の運転音などは直接発生源に対策を講じます。ところが、忘れがちなのが不快な臭いへの対処です。特にリフォーム物件では、その家庭、その空間ごとに独自のにおいが固着しています。いわゆる生活臭です。生活臭は、そこに暮らしている人にはほとんど認識されていませんが、訪問者にははっきりと知覚されます。多くは不快または馴染みにくい印象ととらえられていますので、ここを見過ごすわけにはいきません。臭いは、温度や湿度、気流、物質(臭いの元となる物質や生き物から発生されるガスや臭気など)が空気の質に大きく関わっています。このメカニズムを念頭に、具体的な対策を提案することが重要です。


室内空気をリセットする

 花や果物、お茶、料理などの季節の香りやアロマによる香りの演出はもちろん、畳や木などの造作とか仕上げ素材の香りを楽しむためには、まずは室内の空気環境を癖のないニュートラルな状態にリセットすることが最も重要です。不快な臭いの根源を断つために、定期的な換気や通風を確保することが、効果的な方法であることは言うまでもありません。それでも生活する以上は不要な臭いが継続的に発生し、室内に残ります。それを補う方法が消臭です。できれば消臭は薬剤による一時的な対処法ではなく、継続的に作用できる手段を講じることがベストです。そこで「漆喰塗料のチカラ」に注目しましょう。

 「アレスシックイ」は漆喰の成分そのままですから、いわゆる漆喰風ではありません。漆喰を塗料化しただけで、漆喰の持ついろいろな機能性をそのまま持った"漆喰" です。近年消臭機能を持ったエアコンや専用機器が普及してきましたが、騒音や電力消費が気になる人もいます。その点で「アレスシックイ」は薬剤も電力も要らずメンテナンスフリーです。塗られた広い壁や天井面が機能を発揮しますから穏やかでかつ空間にむらなく作用します。その爽やかさは漆喰の調湿機能と相まってさわやかな朝を迎えることができます。人が毎晩睡眠で心身をリフレッシュするように、室内空気も一晩ですっかりリフレッシュされます。その臭いのない安心感と爽やかさは、高原の空気にリセットされたように格別なものに感じることができるでしょう。

【住まいの香り】【生活臭の軽減方法】

(#007 「漆喰塗料のチカラ-2」へつづく。)

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