COLUMN

COLUMN:ペイントジャーニー 第一回:スポンジングの誘惑

はじめまして、ペイントスタイリストのワタナベです。今回からシリーズで、皆さんに色彩やインテリアなどに関するちょっとした話題をお届けしたいと思います(^_^)/
PXIのイベントを中心に、その中で気付いたことや技法の基本情報、実際にどのように使われているか、インテリアにどのように応用できるかなど、いろいろお話させていただく予定です。よろしくお願いします!

執筆:関西ペイント ペイントスタイリスト 渡辺昌紀

第一回:スポンジングの誘惑

 お部屋の模様替えをする際、最初から「壁には壁紙」という流れになっていないでしょうか。でも自然な意匠を目指した壁紙を使ったとしても、繰り返されるパターンが見えてしまった途端、機械的、工業的といった印象に変わってしまう、そう感じる方もおられるのでは? 

 デザインペイントは「塗料は均一に塗る」という枠から抜け出し、塗面に立体感や質感を生み出して、物語性を与えることができます。デザインペイントはその自由度によって、期待を越える空間提案が可能な技法であり、壁紙などに代わる最高の選択肢なのです。

デザインペイントは期待を越える空間提案が可能な技法

 今回は、デザインペイントでよく使われるスポンジングという手法について、2017年の5月17日に東京で開催された『ヨザン弥江子のデザインペイント①スポンジングによるぼかし技法』の内容を織り交ぜながらご紹介します。スポンジングとは、ランダムな凹凸を持つ海綿などに塗料をつけ、塗装する面にやさしく塗料を置いていくことでランダムな模様を付ける技法です。テクニックを覚えてしまえばその応用で、例えばグレー系の色を使えばモルタル壁、ブラウン系の色なら鉄サビといったように、様々な素材表現が可能です。

ペイントアカデミーでの、デザインペイントの技術のひとつ「スポンジング」

 デザインペイントをマスターするには、何から始めればいいでしょうか? まず、どんな場所のどんな物の感じを出したいか、といったストーリー(表現したいものの細かいイメージ)作りから入ることだそうです。屋外の年月を経たサビなら、全体にサビが浮いてザラついているでしょうし、屋内の浅いサビなら、本来の質感がまだ多く残っているのではないでしょうか。これら実物の素材、経年によるシミやムラの出方などをよく観察することが、スポンジングをマスターする重要なポイントになります。

ペイントアカデミーでの、デザインペイントの技術のひとつ「スポンジング」

 いざ作業を始めて、どの程度までペイントしてよいか迷うような時も、ストーリーが決まっていれば、目標となる仕上がりが見え、作成工程も順序だてやすくなりますね。繰り返し練習すればテクニックを自分のものにできるはず。そうすれば自分なりの配色レシピを作り、自分だけのオリジナルを作り出す楽しみが得られるのです。

ペイントアカデミーでの、デザインペイントの技術のひとつ「スポンジング」

  古色と風格を求め、本当に古錆びた建具を室内に置くと、床に汚れが付いたり、破片でケガをしたりするかもしれません。また劣化も進み、ベストな状態を維持することも困難です。対してデザインペイントによる質感表現は、他を汚さず、手軽にずっとベストな風合いを楽しめます。
 そんなデザインペイントによるラフな仕上がり感、それは日用品類の流れにも…。

デザインペイントという新しい内装ジャンル

 表面仕上げには、これまでのモダンできれいに整えられた仕上げから、ツヤ消しや金属を磨き残して煤けたようなワイルドな仕上げ、ざらついたラフな素材感が残る仕上げなどが、見受けられるようになってきています。整然としていて制御された質感から、自然から湧き出たような質感への動き。流行のエアプランツのように、完全にナチュラルではない、少し人工的でありながら癒しを与えてくれるもの。昨今の古民家や廃墟ブームに通じるのではないでしょうか。

デザインペイントという新しい内装ジャンル

 インテリア雑貨類の動向も、シンプルモダンなスチールやプラスチックなどの無駄をそぎ落とした質感から、ブリキや鋳鉄、オイルフィニッシュの木や土肌といった不揃いなテクスチャを持つ、ラフで生命の力強さを感じさせる質感への移行が感じられます。

ペイントアカデミーでの、デザインペイントの技術のひとつ「スポンジング」

 ラフな表現を手軽に楽しめるスポンジングは、こういった質感との相性が良く、使い込んだ物から伝わる人の温もりや歳月を塗装により表現することができます。デザインペイントは一見するととても難しそうで、挑戦しようという人が少ないのが現状ですが、手順そのものは意外と簡単。スキルを身につければオリジナル提案もでき、他との差をぐんと広げるチャンスがあるのです。
 さらに、インテリアカラーとして厳選された<PXI’s>の豊富な色を使えば、イメージ通りの表現が可能になるはず。ぜひこの機会にデザインペイントに挑戦してみてください!

What's PXI

PXI MTG

CASE STUDY

HOW TO

COLUMN

Q & A

EVENT